ブリッジSEは、日本企業と海外の開発者をつなぐ仕事をしている。グローバル化が進んでいる現代社会において、なくてはならないコミュニケーターだ。
しかし、ブリッジSEの苦労は尽きない。ブリッジSEは費用削減を目的としたオフショア開発を行うが、期待するほど効果が上がらないケースが多い。IT人材不足や社員の定着率の悪さが影響し、事業を継続するのが難しくなる場合もある。
品質や納期の管理などオフショア開発では様々な業務があるが、特に難しいのが人的要素をコントロールすることだ。開発者のやる気をどこまで引き出せるか、そこが重要な問題になってくる。
言葉や文化、慣習も異なるので、そういったズレをきちんと調整して積極性を高めていくのは難しい。このようなズレを解消していくためには、コミュニケーションが欠かせない。日本企業側と海外の開発者が十分にコミュニケーションを取りあい、連携していかなければならない。
タスクの進捗状況や調子が出ているかなど小さな変化を互いに意識しあい、一つのチームとして同じ目標のために努力することが大切だ。ブリッジSEには、そのような細かな状況を把握してマネジメントできるスキルが求められる。
オフショア開発を成功させるためには、日本側が緻密な仕様設計・開発計画立案を考案し、海外の開発者たちと円滑なコミュニケーションを取る必要がある。良質なコミュニケーションの積み重ねが、柔軟に対応できる組織の形成やスムーズな開発につながる。それらをサポートするのがブリッジSEの役目だが、理想を実現するために担う役割は非常に大きいと言える。